……
そっと目を開ける。
風の音が聞こえた。
勇気を振り絞って雄大の顔を見る。
恐る恐る。
「雄大?」
そこには、腕で顔を隠す雄大がいた。
多分、私より真っ赤になってるかもしれない。
「え、…ちょ…え?」
私より戸惑ってる…!
「ゆ、雄大?」
「えっ…楓…嘘…」
目を泳がせて、辺りをキョロキョロしていた。
そ、そんなに驚く?
「え、嘘…信じられない…楓が…俺を?」
「う、うん」
「ちょっと待って…」
雄大はその場にしゃがみ込んだ。
俯いている。
少しして、雄大は髪を片手でかきあげながら、私から目を逸らして言った。
「……嬉しい…」
ドキっ………
て、照れてる…?