楓side
毎晩夢を見た。
あの人が出てくる夢。
運命の日を楽しみに今まで過ごしてきた。
でもその日が近づけば近づくほど眠れなくなった。
楽しみすぎて。
そして迎える、運命の日。
クリスマス・イヴーーーーー。
朝10時。
私は待ち合わせ場所である時計台の前にいた。
楽しみ過ぎて早く来ちゃった。
そう、今日は12月24日、クリスマス・イヴ。
雄大との約束の日だ。
「楓!!」
少し待ったら、雄大が来た。
「わり、待った?」
「ううん!」
「今日は混みそうだな…」
「そういえば…どこに行くの?」
私は疑問に思っていることを聞いた。
すると雄大は目の前の駅を指して言った。
「電車で遠出しまーす」