楓side 気づいた時には千里はいなかった。 「あ〜…ごめん千里…!!」 私は廊下の広いスペースに座り込んだ。 外から中に、無我夢中で来てしまった…。 まわりはワイワイ賑わっている。 …。 私…何やってんだろ…。 せっかくの文化祭なのに…。 心が痛いよ。 泣いている私の頭に、ポン、と手の感触を感じた。