海にはかなり人が居た。



「あ、あそこの階段空いてる」



砂浜へと続く階段。




そこには人が全くいなかった。



そこに行き、腰をおろす。



「あと少しで上がるぞ」



空を見ながら雄大が言った。




…。



「ねえ雄大」



「ん?」



「私順調に佐野くんを忘れられそうだよ」



すると雄大は驚いた顔をした。


「別れたのに?」


「うん。フラれたのには変わりないし」



「それが最善だったの?」



「……多分ね」




佐野くんはかっこいい。



でもいつまでも好きでいられたらきっと迷惑なんでしょう?




私は…あなたを忘れるしかないの。