今、話はそこまで進んではいない。
だが、そこまでおもしろいとは思えない。
むしろもう、やめたい気分だった。
それから3日が過ぎた。
気づけば、もうあのゲームはやっていなかった。
ただ、そのゲームとカセットが入っていた段ボール箱は、いまだにベットの下に放り出されたままだった。
その日は、燃えるゴミの日。
私のお母さんの最大の長所で最悪の欠点
は、とてつもなく綺麗好き、ということ。
そのため、家のなかにゴミがあるのが大嫌いなそうだ。
まぁ、そのかげで家は片付いている。
でも、チェックの仕方は尋常じゃない。
タンスの裏から、机の引き出しの中まで、くまなく見る。
私は小さい頃からそうだったから、もうなれてしまった。
…はずだったが、全くなれていない。
さすがに、この歳にもなると、見られたくないものだって色々ある。
ゴミのチェックの日に、部屋にいないと、お母さんが勝手に入り込んで、要らないものから要るものまで、自分の判断でポイポイ捨てられてしまう。
そんなことは避けたいから、ゴミのチェックの日は必ず家に居るようにしている。
今日もそのため、部屋にいた。