…確信した。
雷使いのアルマ。
ゲームの中の、登場人物。
なのに、今、私の目の前にいる。
信じてなかった。疑ってた。
ゲームの世界なんて。
でも、今こうして、私がアルマという少年と会話していることが、現実だということを物語っていた。
…私は、ゲームの世界に入り込んだんだ。
もう、斜囲原理亜じゃない。
シールド使いの、シャリアなんだ。
そのとき、ボーッとしていた私の顔を覗きこんで、アルマがもう一度問いかけた。
「君は…?」
「あ、私…私は、シャリア。シールド使いの。」
理解したけど理解しきれていない私の頭の中は不安しか回っていない。
そんな私に、アルマは更に問いかける。
「シャリアって、どこから来たの?」
「えっ、ど、どこから…?」
単純に、焦った。どこから来たと言えば良いのだろうか。
「分からない…。」
っちょ。なにやってるんだ、私。
ボソッと本音が出てしまったことに気が付いた私は自分を責めた。
「分からないの?」
ほ、ほら。アルマ焦っちゃってるじゃないか。
どうしよう。どうしたら訂正できる?
えぇい!この際、流れに任せてしまえ!
適当にしゃべった。
「分からないの。…気が付いたら、ここにいて。」
「…そっか。」
よ、良かった…。なんとか大丈夫そう。