「ピーンポーン ピーンポーン」

朝、私は2回のチャイムで目をさました。

「理亜ぁー、沙織さんよー!今出れないから出てあげてー!」

お母さんに台所の辺りからかけばれた。

しぶしぶ、私はしわくちゃパジャマのまま

「はぁーい!」

と、玄関のドアを開けた。

「シャリア!またシャリアん家の届け物があたしの家に届いたよ!」

明るい声の親友、沙織が1つの届け物を差し出した。

「あっ、ごめん。またかー。わざわざありがとう!」

私は眠たい気持ちを抑え、沙織に笑顔を見せた。


そのあと、沙織と別れ、自分の部屋がある2階に行き、届け物の名前を見た。

すると、『斜囲原 理亜』と書かれていた。

私あての届け物はめったに無いため、ウキウキした。

だが、差出人は不明だった。

私はその箱を開けてみることにした。

すると、そこにはどこにも見たことの無いゲームと、そのカセットが入っていた。

そのカセットの上には、

『これをやって下さい』

と、荒っぽい字で書かれたメモ用紙がおかれていた。

パッケージは何も書いていない黒塗り一色。

中を開くと、薄っぺらい説明書と、カセットが入っていた。

私はゲームにはあまり興味が無い。

ミニゲームとかならまだしも、本格的なゲームはどうも好きになれない。

でも、この時、私は何かに引き寄せられるように、何の迷いも無くゲームをやり始めていた。

だが、そこまで面白くは無かったのだ。

一応、物語を説明しておこう。