・・・はずだった。
だけど、あたしは屋上の地面に尻もちをついた。
「いたっ・・・なん・・・で?」
後ろを振り返ると、同じクラスの波原大介と、梅田則子がいた。
いきなり大介が怒鳴った。
「お前、何やってんだよもうちょっとで、死ぬとこだったんだぞ」
なんなのこいつ・・・今まで、無視してたくせに・・・。
「ごめんね、愛莉ちゃん・・・。今まで助けてあげられなくて・・・。」
なんなの?今までやったことが怖くなって、謝りにきたの?
「なんで・・・今更。」
「言っとくけど、ここに来たの初めてじゃないから。」
「はっ?」
「本当は、授業中も、ちょっとずつ様子見に来てたの。心配で・・・。」
うそ・・・誰もあたしのこと気付いてないと思ってた・・・。
「けっこう、気にしてるやつ多いよ。沖田とか、俺が注意しなかったからとか責任感じてるし。」
「女子もたくさん心配してるよ。」
涙が溢れた・・・と同時にひとつの気持ちが溢れた。
「じゃあ・・・どう・・・し・・・。」
「えっ?」