「ごめんなさい……黙ってて」

「まぁ、驚かれるものね。で、どうするの?
お見合いしたからには、結婚するの?」

「結婚とか付き合うとかまだ分からないわ。
でも…もっと課長の事が知りたいと思う」

「ふ~ん。恋してる訳だ?」

恋……!?
 改めて言われるとさらに身体中が熱くなってしまった。
私が、課長に……?

「あのね、この事……周りの人には、黙ってて欲しいの。
課長に迷惑かけちゃうし」

「大丈夫。言わないから
まぁ、言った所で誰も信用しないと思うけど」

 そう美奈子に言われ苦笑いする。
まぁ、確かにそうかも……。
 私も逆の立場だったら疑ってしまうだろう。
イメージが湧かないし……。

「でも、課長と亜季のロマンスか~何だか気になるわね。
どんな感じなのか……」

 美奈子は、興味津々の表情でそう言ってきた。
何だか恥ずかしくなってきた。
 そんなロマンスみたいな素敵なのじゃないし。

「そんないいものじゃないわよ~まぁ、いろんな課長が見えるけど……」

「うわぁ、のろけ? フフッ…いいわねぇ~彼氏持ちは」

「な、彼氏じゃないわよ!!まだ、違うから」

慌てて否定するが頬が火照り熱い。
 もう……美奈子ったらすぐにからかうんだから
だが応援してくれたのは、嬉しかった。
 この事は、夜にメールで課長にも報告した。
黙って話してしまったし……。