私は鏡を見た瞬間、言葉を失った…。


元々顔は地味だし、目も大きくないけど、いつもの私より三倍くらい不細工になってる。



「ね、倫子。来たのが私で良かったわね」



笑いながら紗香が言った。



「紗香、会社は…?」


「倫子が心配だったから、早退しちゃったわよ」


「ふーん…」


「ふーんじゃなくて、早く目を冷やして腫れが引いたら出掛けるわよ?」


「何処に…?」


「失恋パーティー。飲みに行ってパーッとやれば、忘れるから!」


「やだ!」



だって、健太が戻って来るかもしれないし…。