「じゃあ、私1人で行ってみるから、お母さんは待ってて?」


「いいけど、何かあったらすぐに戻って来るのよ?少しでも心配になったら、すぐ様子を見に行くからね」


「大丈夫だよ。もうバカな事はしないから」



力強く母親にそう言うと、
私は1人でマンションの中に入って行った。


急がないと……


シュウが待ちくたびれて帰っちゃうかもしれない。


私は何の根拠もないけど、
シュウがいる気がしていた。


そして階段を上がり、部屋の前にシュウが居ないか
ソッと確認をする。


その瞬間、
息が止まるかと思う程緊張した。