「…11月22日」
私は空を見ながら答えた。
「何かあるの…?」
「忘れ物しちゃったから…」
「いいわよ。でも、お母さんも一緒に行くわよ?」
「…うん。1人じゃ怖いから」
そう言うと、母親はホッとした顔で笑った。
私は今、シュウが何をしているのか、何処にいるのか、
何も知らない。
マスコミの報道も全く無くて、携帯電話も、入院中に父親が勝手に解約していた。
娘が自殺未遂した原因の男と二度と会わせたくなかったんだと思う。
だからシュウと会う方法はたった1つ。
11月22日……。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…