少しの沈黙の後、健太が言った。



「…偶然じゃないんだ。俺…紗香と付き合ってる…」


「嘘っ…。だって紗香と私、友達なんだよ?!」


「…ごめん」



紗香の方を見ると、紗香も私に気付いて、こっちに来れないでいるみたいだった…。



どうしよう……。



その時、シュウが大きな声で言った。



「あー、何か俺、ハンバーグじゃなくてラーメン食べたくなって来たなぁ。ね、倫子さん、ラーメン食べに行こうよ?」


「でもっ…」


「いいから行こうぜ?」



シュウは私の手を引っ張って、何も言わずにグイグイと歩いて行く。