「ここなの、ここ。すっごい美味しいんだから」


「ふ~ん…」



せっかく連れて来たのに、シュウのテンションは相変わらずだ。


でも、お店に近付いて行くと…
シュウのテンションとは逆に、私のテンションは急上昇した。


お店の前に…
健太が立っている。


これって凄い偶然だよね?


これをきっかけに、健太と戻れるとか。


私の頭の中は妄想で侵されて行く…。



「倫…子?」



健太も私を見付け、気まずそうに私を見た。


あっ、シュウがいるの忘れてた…。


大丈夫だよ、健太。
シュウは一応私の弟なんだから。