切れている父親を無視して、母親が言った。



「先日早川さんのお宅に謝りの電話を入れた時、早川さんのお母さんから言われたのよ」


「…そうだったんだ…。ごめんね、お父さん…」


「そんな事はいい。シュウという男は何をやっているんだ…?」


「えっ…」


「お父さんね、気になって仕方なかったのよ。私は倫子から話して来る迄待とうって言ったのよ?でも我慢出来ないみたいで」


「お前は黙ってろ!」



私とお母さんが笑い、
一瞬空気が和んだ時、シュウから電話が鳴った。


今日に限って、
早く来ちゃうなんて事はないよね…?