翌日、残業が終わると三上さんが言った。



「お疲れ様。神田さん、たまには飯でも行こうか」


「…でも」


「用事でもあるの?」


「無いです…」


「じゃあ行こう」


「…はい」



三上さんにご飯に誘われるのは初めてだった。


社内で一つも恋愛話しを聞いた事は無いし、
仕事一筋の頑固な人ってイメージ。


家にいても、ろくな事を考えないし、たまにはいいかな…。





三上さんに連れて行って貰ったのは居酒屋で、
この前家に荷物を届けて貰った時みたいに、ギャップを感じる。