カンナはそのまま黙って、ふて腐れて仕事を始めた。 三上さんは私を見て大きく頷いて笑ってくれたんだ。 そして三上さんは私の所に来て小声で言った。 「今日から定時で上がっていいから。よく頑張ったな」 「ありがとうございました」 私も小声でそう言って少し笑った。 自分でもビックリした。 こんなに強い私がいるんだって。 昨日まで泣いていた私が嘘みたいに、清々しい気分だった。