するとシュウはご飯を作るのをやめて、私の隣に座ると顔を覗き込んで言った。



「…泣いた?」


「泣いてないよ」


「…別にいいんだけどさ。何かここに戻って来て、倫子さん必死に明るくしてるみたいで。俺、出た方がいい?そしたら又…」


「行かないで!」



思わず出た言葉だった。


だって私、シュウが居ないとダメになる…。


会社も、生きてる事さえ、
意味がない気がした



「……」



重いの……?



「ほら、シュウが居ないと色々困るしね」



重くなった空気を消すように慌て言うと、
シュウは力いっぱい抱き締めてきた。