お父さんが頭を下げてくれたのに、私…何も言わないで行っちゃった。


早川さんの両親に対しても、かなり失礼だったよね…。


今度会った時、
ちゃんと謝らなきゃ。


ベッドに横になるといつの間にか眠ってしまった……。






何時間経ったんだろう?
私は携帯の着信音で目が覚めた。


―早川さん



「…もしもし」


「ん…俺」


「…うん。何かありましたか…?」



早川さんの今までにない暗い雰囲気に、私は戸惑う。



「……。シュウくんはどう?」


「山は越えました」


「そっか…。俺達、別れないか…?」