家に帰り、実家に電話をする。



「もしもし」


「倫子、お友達はもう大丈夫なの…?」


「うん、山は越えたって…。ごめんね。お母さん…お父さんにも…?」



電話の向こう側から、
電話を取り合う音と声が聞こえる…。



「倫子か?!お前はなぁ、事情が事情だから仕方ないにしろ、一度来て自分で言って行くなり出来ただろ?!どれだけ失礼な事をしたか分かっているのか!!」


「ごめんね、お父さん…」


「…ちょっとお父さん興奮してるから、又ね!」



そう言って一方的に電話を切られると、
私は自己嫌悪に襲われた。