早川さんとご飯を食べ、家に帰ると又虚しさが私を襲った。


シュウから鳴らないだろう携帯を握りしめて、
私はシュウが使っていた部屋に入ると、ベッドの上に横になった。



シュウの匂いが残るこの部屋は、1番落ち着く。




少し眠りかけた時、
携帯が鳴った。


シュウ?!


私は慌てて携帯を取って着信相手を確認した。



―早川さん



「…はい」


「今日結婚の話しをしただろ?俺…会社を辞めなきゃいけなくなったんだ…」


「えっ?」


「さっきさ、実家に結婚するって電話したら、親父が帰って来てうちの仕事を手伝わないかって…」