そして、その日はすぐにやって来た。


前回と同じように私は早川さんの家に行くと、早川さんとお母さんの姿だけがあった。



「すみません、お待たせして…」


「いーのよ。そんな事より、弟さんは今日は大丈夫なの?」


「はい…」



この前とは違うお母さんの態度が、嫌な予感を感じさせる。



「単刀直入に言うわ。貴女、弟なんて居ないわよね?」


「…えっ?」



私は言葉が出なかった。
早川さんは目を合わせないで、黙って聞いてる。



「この前の貴女の様子、少しおかしかったから興信所を使って調べたの」



お母さんのその言葉に血の気が引いていく…。