「そうじゃなくて、倫子さん帰って来るの早くない?」


「大丈夫!弟が熱あるからって帰って来たから」


「何やってんの?誕生日ぐらいで…」


「いいじゃない。私だってシュウに色々して貰ったし」


「……」



―ピンポン



「あっ、ミナちゃんが来たんじゃない?私、出るね」



そう言った時、
シュウが私の手を引っ張って、私はその勢いでシュウの胸に倒れこんだ。


シュウは私の口を手で塞いで、小さな声で言った。



「いい。出なくて」


「っ…?!」



息が止まりそうなくらい、ドキドキした…。