「うん…」



私は嘘を言っていつもより早く家を出た。


電車に揺られ、シュウの事で頭がいっぱいになる。



今まで、どんな女の人の紐をしてたのかな?


何で、女の人の所を出て行ったんだろう?


シュウはどんな町で生まれて、どんな風に育ったんだろう?



何も知らないシュウの過去…。



何で人は好意を抱くと、
その人の事を知りたいと思うんだろう…?




きっと、
知らないでいい事もあるはずなのに……。