「出来たよ」


「…ありがとう」



鏡を覗くと、シュウと喧嘩する前の私の顔が出来上がっていた。



「じゃあ、行って来るね」


「うん」



家を出ようとした時、携帯が鳴った。



From.青木さん

ごめん、今日中に終わらせないといけない仕事が出来て、行けなくなった。
埋め合わせは今度必ずするから、本当にごめん!



ダメになっちゃった…。


でもいいや。
こういうの、慣れてるし…。



「どうしたの?」


「青木さん、仕事入っちゃったみたい…」


「ふーん」


「せっかくシュウに化粧して貰ったのに、ごめんね」