「・・・・嘘でしょ?」
「すみません。1年半くらい溜めこんだ欲求なので」
「そ、それは・・・・俺もだけど・・・」
「・・・・・・壊れるほど・・・・愛してくれるはずでは?」
「っーーーーーー狡い!!」
もしかして・・・全部全部こういう時の為の駆け引きの無表情なんじゃないかと疑うほど。
とどめとばかりに眉尻下げえらく扇情的な表情で俺を求める姿に、悔しながらもまんまと乗せられ欲情する。
本当に俺・・・安い。
もっと女の子に出来る男だったつもりなんだけどな。
それでも、今度は自分の番だとその身を返して彼女をベッドに縫い付けると、まんまと乗せられた不満を眉根に表し見下ろしてみる。
そうして捉えた彼女のに撃沈。
俺のこれを全て予想して的中したのか眉尻下げクスクスと可笑しそうに無邪気に笑う愛らしい姿。
「フフッ・・・・・・可愛いのね・・・ダーリン」
「・・・っ・・・可愛いのは・・どっちだよ・・・」
溺れる。
息もできないくらいに、もがいても浮上できずに彼女に沈む。
「・・・・・して?・・・茜・・・」
誘うように俺に触れるこの指の先まで・・・・全て、愛おしい。
感情的にその身を揺らせば綺麗に悶える姿も。
「・・・・・んっ・・・・・」
漏れる声も。
混じる吐息も。
「・・っ・・あっーーーーー」
快楽に従順な姿も。
その後の、微睡んだ表情もーーー
「・・・・・茜・・・」
「・・っ・・・・・」
ダメだ・・・、
足りない。
もっと、もっと・・・・・。
呼んで?
本気で愛して。
『一瞬だけじゃ収まらない』
「・・・・・・・千麻・・・・・」
クールで無表情。
仕事が出来て優秀。
家事も完璧。
異色なコスプレさえも見事着こなす。
なのに・・・、
一枚めくれば貪欲で、
表情も言動も豊かに魅せる床上手。
ねぇ、どこまで俺を惹きつけるの?
まだ、俺を一生愛する気なんてないくせに。
俺ばかりが依存する。
こうして彼女の全てを抱きしめているのに・・・。
彼女は俺の物であって、
俺の物じゃないんだ。