「あ、おはよう、日高さん」
「おはよ。ね、春川さんたちの班、どこに行くの?」
「あ、自由行動? えと、清水寺に……」
「そっかー、うちらはねぇ……」
それから、近くの女子たちの間で、二日目の自由行動のスケジュールの話が盛り上がりはじめました。
私もその輪に加わっていましたが、テンポよく話すみんなのおしゃべりに付いていけなくなり、そっと輪から外れました。
「―――おはよう、春川」
目の前の柱についている大きな電子公告をぼんやりと見上げていると、ふいに声がかかりました。
ぱっと目を上げると、藤森先生の笑顔が私を見下ろしています。
「……おはようございます」
私は少しほっとした気持ちになって、先生に答えました。
「おはよ。ね、春川さんたちの班、どこに行くの?」
「あ、自由行動? えと、清水寺に……」
「そっかー、うちらはねぇ……」
それから、近くの女子たちの間で、二日目の自由行動のスケジュールの話が盛り上がりはじめました。
私もその輪に加わっていましたが、テンポよく話すみんなのおしゃべりに付いていけなくなり、そっと輪から外れました。
「―――おはよう、春川」
目の前の柱についている大きな電子公告をぼんやりと見上げていると、ふいに声がかかりました。
ぱっと目を上げると、藤森先生の笑顔が私を見下ろしています。
「……おはようございます」
私は少しほっとした気持ちになって、先生に答えました。