2時間後。


あのあと、すぐ家に帰って準備を始めた。


予定は変わって、5時半に綾香の家に行くことになった。


予定の時刻まで、あと15分。


巻いた髪を、サイドでまとめてバラのクリップでとめた即席ヘア。


でも結構うまくいったんじゃないかな?


帯は派手なピンクと淡いピンクを重ねた。


「お母さん、行ってくるね」


「気をつけていってらっしゃい」


お母さんに見送られて、私は綾香の家まで歩いた。


汗かいちゃったら臭くなっちゃうから、のんびり行くことにした。


「マーミー!!」


坂の上を見ると、夕日を背にして、笑顔の綾香と英梨が大きく両手を振っていた。


裾を軽くもち、2人のところへと走った。