私の家からパンダ公園は、そう遠くない。


だけど、急な上り坂がたくさんあって、かなりキツい。


パンダ公園に着くと、喪服を着た英梨と、いつもと変わらない派手カジュアルな綾香がいた。


息を切らしながら2人のところに行くと、2人とも目を赤く腫らして泣いていた。


「な…にが…あった…の?」


英梨はしゃがみこみ、顔を両手でおおった。


綾香は申し訳なさそうに、英梨に問いかけた。


「あたしがマミに教えても…いいかな?


 それとも、英梨自分で言う?」


「・・・っ」


英梨は首を大きく左右に振り、子どもの様にわんわん泣いた。


綾香は手の甲で涙をぬぐい、重い口を開いた。