久しぶりに人の体温に触れた気がした。

わたしはそれが心地よくて
しばらく彼の腕の中にいた。

「腹減ったなぁ。」

え?

わたしは泣き顔を上げると
彼はニコッと笑って

「飯食べにいこうか。」

と支度を始めた。

「え、あのぅ、、、」

「行くぞ。」

わたしは手を掴まれ
彼の後をついて行った。

駐車場に着くと
高級そうな車が止まっていた。

「乗りな。」

彼はドアを開けてわたしを
車に乗せてくれた。

彼は車に乗ると

「どこ行きたい?」

と優しく聞いてくれた。

「任せます。」

わたしはそう呟いた。

「了解。」

彼は車を静かに走らせた。