「イヤァーーーー!!!ヒロォーーーーーー!!!」


「抜かれちゃう~~~!!頑張ってーー!ヒロォーー!!!」



ギャアギャア!!!




………………っくそ!



こうなったら!!


あたしは息を吸い込むと、冴木野郎に向かって発射した!!


「冴木ぃーーーー!!!1位になったら女子のキスの嵐が待ってんぞおおぉぉーーーーーー!!!!」



「ーーっ!」



あ……。



速くなりやがった!!


まさかとは思ったけど、こんなに効くとは……!!



エロパワーって凄いんだな…。



「嘘だけど、今は言わないでおこう。」


あたしは独り言のようにそう呟いた。




《さあ、最終コーナーを曲がってあとは直線コースのみ!!………おっと!?赤と緑が並んだか!??》



マジかよ!!


目の前にはもうゴールテープがっ!!


僅かに冴木野郎が前へ出ていた!