あたしは金髪野郎とは初対面ということにしておいて、
この場をなんとか切り抜けたかったのだ。


それでこの会食が終わった後、
お母さんにこの許婚の話を堂々と断ってやろうと思ってたのに~!!



「あら?違ったかしら…?でもヒロが“同じ高校に通ってる”って言ってたけど。」



はあぁ!?



コイツが!!?



「そうよね?ヒロ?」


冴木のオバサンが息子に語りかける。


すると金髪野郎が目を細めて、うちの母親に言った。


「最近知り合ったばかりなので、お互いのことはよくわかりませんが、確かに同じ高校に通ってますよ。幸子さん?」



なっ!!



幸子さん!??



ちなみにうちの母親の名前は橘幸子だ。


「まぁ!!そうなの!!知り合ったキッカケは何だったの!?美香!」



え”!!



あたしに振るのかよ!!



するとまたもや金髪野郎が口を開いた!