「え……?ゆいが…どくそん……??」


早川さんが首を傾げて、きょとんとこっちを見ていた。


「へぇ?…………………………って!!い、いえ!!!ななななんでも、ない…です…!」



あたしはそそくさと席に座ると、恥ずかしさのあまり俯いて姿勢を正した。



早川さんの目の前でまたやっちゃったよ~!!


この妄想癖をなんとかしないと!


「あ、あの!それでその相談なんですけど……、」


と、あたしは改めて早川さんに向き直り、悩みを打ち明けていった。



悩みというのは、もちろん優子との事だ。



うまく説明できたかはわからないけど、親友に誤解されてしまった経緯を端的に話した。



「正直、今のあたしには、どうしていいか分からなくて。」


と、最後にポロっと本音を漏らしてしまった。


決して暗い雰囲気にならないように、努めて明るく話すあたし。



対する早川さんは、そんなあたしの話を真剣に最後まで口を挟まないで聞いてくれた!


「あたしはできればなんとか誤解をといて、仲直りしたいんですけど、それがなかなか上手くいかなくって…。ははっ。」


「美香ちゃん……。」


早川さんの顔が明らかに曇ってきている!


ま、まずい!


これは確実に困らせてる!!



そう直感したあたしは声に覇気を取り戻すために、お腹に力を入れていつもの調子をつくる。


「……な…なんて言ってみたりして!!いや〜、やっぱり恋愛って難しいですよねー!それに友情が絡んでくると余計わけわかんないですよね~~!!あはは。」


と、笑いながらあたしは自分を落ち着かせるために、カップに手を伸ばす。