「……加奈子達。例えどんな理由であれ、これはあたしと優子の問題なんだ。だから、加奈子達に優子の悪口……言って欲しくない………!」




「「「………っ。」」」




あたしの顔が余程怖かったのか、加奈子達はそれ以上何も言わず、黙ってしまった…。



「でも……、心配してくれてありがとな!………あ。もうHR始まるな!!自分の席に行くよ、あたし。」



あたしは心配してくれてる加奈子達に悪いと思って、最後は笑ってその場をやり過ごした。




でも、なんだかやり切れなさが残ったし、



そして無性に腹立たしかった……。










そんな中、たった一人だけこのことを客観視して冷静に物事を判断していた上級生が居た。


そいつは、ちょうどあたし達の死角に居たため、
あたし達からは全く見えなかったのだ!



だからこの時は気づかなかった。



そいつがあたしのために、あんな事をしてくれるなんてさ。