「あ、あのさ……。あたし、なんで優子に謝られてんのかが、さっぱり分からないんだけども??!」


と、この場には似つかわしくない素っ頓狂な声を出してしまった……。



「だって………美香。前から渡辺先輩のこと、好きだったでしょ……?」


「え!?好き!??」


「隠さなくてもわかってたよ…。美香、渡辺先輩のこと、 “憧れの人” とか言ってるけど、……本当は好きなんでしょ?」


「はぁ!?……っち、違うよ!!主将はそんなんじゃないってば!」


と、あたしは優子に必死にそう訴える!




………ん?




ちょっと待てよ??



この会話、前に何処かでしなかったか!?



デジャヴ……??



そんな事が一瞬思い起こされた。




って!


今はそんなことどうでもいい!!


まず問題なのは、あたしと主将の関係をハッキリさせないとだよな!?



「優子、べつにあたしは優子が主将のこと好きでも構わないんだよ?だってさ、恋愛なんて自由だし!それにあたしは主将のことは本当にただの憧れの先輩だしさ!」


「………そうなの?」



と、優子は涙目であたしに問いかけてくる。