「ハハーン。さては “エリカちゃん” にヤキモチ焼いてたんだろ?」


と、先輩は意地悪そうな笑みであたしの顔色を伺ってきた!




…………ん?




エリカちゃん??




「あ、あの!エリカちゃんって……??」


「え?なんだ、エリカちゃんのことじゃないのか??俺はてっきり…、」


と言いながら先輩が指で頬を掻く。




ん”?!



な、なんだか嫌な予感がするぞ……?




あたしはその先輩に意を決して尋ねてみる!!



「あ、あの、先輩。その “エリカ” って人、何者なんすか……?」



すると先輩は意外そうな様子であたしを見た!


「あれ?お前、主将のファンなのに知らなかったのか…? “早見エリカ” 。主将の幼馴染でもあり、彼女さんだよ!」



「えっ!!!か、彼女!!!??」




まさかっ!!!



主将に彼女がいたなんて!!!!





衝撃だった……。





そしてその時あたしはなぜか、ある話の内容を思い出していた。





『優子ってさ、柔道部の人と付き合ってるらしいよ!』



『相手は確か、渡辺っていう三年の先輩みたいよ?』







それは一昨日の学校での昼休みの会話だった。




「優子………。違うよな……?」



あたしは思わず胸に手をあてて、制服を握りしめていた……。