「あ、幸子さん。そういえばお風呂空いたので、どうぞ?」


と、冴木はあたしの敵意むき出しのガン飛ばしを笑顔で避けて、

幸子こと我が母親をお風呂場まで誘導していく…。



〜〜っエスコートしてんじゃねぇよ!!



普段、そんなキャラじゃないくせにっ!



あたしは心の中で冴木に毒づいていた。


「シャンプーが切れてたので、補充しておきました、幸子さん。」


「あらぁ〜!ヒロ君ありがと!こぉ〜んなに良い子なのにごめんなさいね〜。うちの娘が男を見る目無くって!」



オイ!!



さっそく騙されてんなよ!!!



「いえ…。僕はそんなところも美香らしくて、素敵だと思います。」




は、果てしなく気持ち悪っ!!!




「まあ!ヒロ君ったら!御上手ね〜〜♪」


オホホホホ




な、なんなんだよ………。



あのコンビは……!




あたしは全身に鳥肌が一気にたち、


そしてしばらく寒気が止まらなかった……。