そして30分後の現在ーーー



これが成れの果てである。


冴木はオバちゃんで体力を使い果たして完全にバテていた……。




もう!仕方ないなー!!



あたしは乗ってきた自転車に跨がると、


「冴木!!来いよ!後ろ乗せてやるから。」


と、荷台を指差した。



「なっ!?〜〜っ当たり前だ!!誰のせいでこうなったと思ってんだよ?!あぁ!!?」



出たっ!!


ブラック冴木!!



奴は物凄い形相であたしに近づいてきた!


「お前の勘違いのせいでコッチは迷惑蒙ったんだ!それをわかってんのか?!!」


「……っ。」




た、確かに…その通りだ……!



あたしが勝手に泣き喚いて、周りの人を困らせて、こんな事になったんだ……。



冴木の言うことは間違っていない。



でも………!




「だって…………、」


「“だって” なんだよ!?」


「だって…………ッ本当に冴木だと思っちまったんだもん!!!!心配して当たり前だろッッ!!?」


「……!!」