あたしには何が何だかさっぱりわからないけど、オバちゃんはとにかく絶叫……。


そして冴木は笑顔でキム様?を演じている。




これは………、



いったい………。



そこはミュージカルが行われているのでは?!と思うほど、奇妙な光景だった。


「ちょっと、ちょっと!!私にもやってちょーだい!!」


「奥様、待って!!私もやってもらいたいわ!このシーン、ずっと夢だったのよ!!!」


「旦那じゃ絵にならないしね〜!」


「ほぉ〜んとよ!!やっぱりこういうのは、若い子との方が良いに決まってるもの!」



オホホホホホ……




こ、この変わりようといったら……。


さっきまで冴木を散々けなしてたのに……!


……でも、とにかく丸く収まってよかった、よかった。


「ねぇ!?“ザエ様”って呼んでいいかしら?」


「電話番号教えてちょーだいよッ!!」


「よくよく見るとキム様にも負けず劣らずのハンサムボーイね〜〜♪」



冴木の猫かぶりは見事成功し、オバちゃん達は大喜び。