日が沈み、夜8時頃にあたしは帰宅した。



そして……!



バタンッ



「おらぁー!冴木ぃーーー!!!てめぇよくもあた…し……を………。」


あたしは家に着くなり、真っ先に冴木の部屋にノック無しで入った!!




が!




「いない!……まさか、逃げたのかッ!!?」


部屋はもぬけの殻だった。



ちくしょ~~!!



この期に及んで逃げるとは卑怯な野郎だっ!


「ハッ!もしかしてリビングか!??」



ドダダダダッッ



「冴木め!!ここか!!?」


あたしは勢いよくリビングにのりこんだ!



「冴木ッ!!いるんだろ!!?出てこい!!!」


「美香?!なんなのよ!うるさくてドラマ観れないじゃない!」


お母さんが眉間に皺を寄せながらテレビにかじりついて韓流ドラマを観ていた。


「観れないって……、別に字幕だから観れるんじゃないか?って!!ツッコミいれてる場合じゃない!!冴木ぃーーー!!!居たら返事くらいしろよッ!!!アホ野郎ッ!!」


「もう!!キム様の声が聴こえないじゃない!」



最近母親は、キム様にお熱のようだ。