「あの、やめて下さい…!離してっ。」


女性が野郎一人に手首を掴まれて困っている!



ったく!!



これだから獣は!!



あたしは迷うことなくその現場に突っ込んでいった!


「オイッ!!その人から手を引きなッ!!!じゃないと、あたしが容赦しないぜっ!!?」


「あぁ〜〜?なんだあ?このチンチクリン!?」



なっ!?


チンチクリン!!?



「アニキ、こいつよく見て下さいよ!!“猿”にクリソツですよぉ〜?!アハハ」


「ぶはっ!そうだな、チンチクリンは猿だなッ!!!」


ガハハハハハハ……





!!!!!





「てめぇら。覚悟はできてんだろうな……?」


あたしは持っていた鞄を放り投げて、戦闘態勢に入った!!


「あぁ?猿野郎、まさかお前、俺とやり合う気じゃねえだろうな〜?!」


「アニキ!こんな猿オンナ、やっつけちまいましょうよ!!」


「だなっ!早く猿野郎を退かして、その綺麗なネェちゃんと一緒に飲みに行こうとすっか!」



プッチーーーン。




この時、あたしの頭の何かが切れた。