体育館脇の道場にてーーー



「橘ちゃん!6限目に凄い声がしたけどあれって橘ちゃんの声でしょ?!何かあったの?」


「ぶ、部長…!は、はい……、まあ………。」



休憩中、部長があたしに話しかけてきた!


「なんか冴木くんの名前叫んでなかった??……さては、また冴木くんに意地悪されたんでしょう?」


「うっ……!い、いや!そんなことは………無いですよ。あはは!」



いまは部活中。


あたしは詐欺師冴木への闘志とともに技をかけていたため、
相手の一年生二人はのびてしまっていた…!



ごめんよ、二人とも……。



あたしは体力が有り余っていて、屈伸していた。


「相変わらず橘ちゃんは力が強いよね!でもそこが良いんだけどね?」


と、部長がミネラルウォーターを飲みながらあたしに笑いかけてくれる。


「部長……!」


その微笑みにあたしはいつも癒されるんだ。



「ところでさ、橘ちゃんと冴木くんってどういう関係なの?」


「え”!!?か、かかか関係!?ですか!!?」


唐突な質問に思わず面食らってしまうっ!!