「そうだよ。今でも世界で一番大好きな、あたしの爺ちゃんだ。」


「亡くなったって………、最近か?」


「ううん。あたしが7才のころかな?ちょっとした事故でさ、たいしたことないって思ってたんだ……。」


「…………。」


「でも……、その翌日、急に具合悪くなっちゃって……その日に亡くなっちゃったんだ、爺ちゃん。」




あれは、本当に些細なことだったんだ。


爺ちゃんがリビングで足を滑らせて、
机の角に頭を打ったんだ…。


その時はあたししか居なくて、何にも対応してあげられなかった。


爺ちゃんに “病院行った方がいいんじゃない?” って言ったけど、

爺ちゃんは “大丈夫。驚かせちゃってごめんね?” と微笑んでくれた。



だからこの時のあたしは平気だと思ったんだ!