するとこっちに足音がどんどん近づいてきた。


「…なぁ、」


目の前には柏さん。
どうしようほんとにかっこいい。


見つめられていて、すごいドキドキする。


身長があたしの頭一個分くらいで、
見上げなければ表情がわからない。


思い切って顔を見る。
すると眉間にしわを寄せていた。


「あんた、途中割り込んで前来たろ?最初から聞いてた人達に迷惑なんだけど。あんなことするなら、来んな、邪魔」










は?

一気に突き落とされた。
さっきの歌っている顔と真逆な顔で。

あまりの驚きにぽかーんとなってしまった。

「おい、聞いてんの?」

はっ!

「は、はい!聞いております!申し訳ございませんでした!!」
あたしはその場所をすぐ離れた。
当たり前の事を言われた。

けどそれ以上にショックだった。

柏さんの変わり様が。

びっくりしてその場にいれなかった。


あたしはそそくさ家に帰った。