「そんなことよりさあ‼︎葉月ピンチだよお‼︎」

そんなこと扱いのれもんにムッとしながら、れもんの視線の先を見る。

「立花さん、海斗君のこと狙ってるらしいよお〜。」

耳元で囁くれもん。

絶対こいつ面白がってるし‼︎

「うっ、うるさいっ‼︎関係ないし。そんなこと。」

ムキになって言い返すとれもんは意地悪そうな笑みを浮かべて珠璃と顔を見合わせる。

「もお、バレバレなのにねえ〜。」

「だね。」

「なっ、なんで…。」

「あっ、やっぱ好きなんだあ‼︎」

「なっなっ、はめたわねえ⁉︎」

やられた。

体温が急上昇していく顔を両手で抑える。

「でもさ、私ら言ってくれるの待ってたんだよ?
私らって恋の相談も出来ないくらいの関係なの?
言って欲しかったけど。」

珠璃が真剣な顔つきで話す。

そんな顔して話されたらもう何も言えないし〜。

「好きだよ…。たぶん。」

「やっぱりねえ‼︎よしっ、うちらは葉月の味方だからね‼︎
中学生からの想い、両思いにしよっ?」

満面の笑顔で笑うれもんを見るとふっと笑みがこぼれた。

そうだ。

私は海斗が好き。