日に焼けた健康的な肌。
真っ黒でしっかりセットしてある髪。
ぱっちり二重で大きな目。
シュッとしたその輪郭。
小さな顔に長い手足とスタイルは抜群。



どこからどう見てもイケメンなその人は私がよく知っている人。



ずっと会いたくて会いたくて堪らなかった人。



どれだけ離れていても忘れられなかった人。




目を見開いて凝視していると目があった。



その人は懐かしい笑顔を浮かべて言った。



「気づくの遅えよ。ドアホ。」



ほんの少し低くなったその声に涙が溢れそうになる。




「かい…と…?」




そのつぶやきに目を細めて無邪気な笑顔を見せる。



「ああ。ただいま。葉月」





絶対に涙を零さないように、目頭を抑えて言った。



「おかえり。海斗」