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「あー、ごめん。俺のせいで色々と。」


「本当だよ。」


「てめっ、そこはそんなことないとでも言えよ。」


「あたしが、そんなに優しくないことくらい知ってるでしょ。」


「お前も全然変わってねえな。」


「お互い様だっての。」


私の髪を揺らす静かな風。


あの頃よりずっとずっと身体も心も大きくなった。


私たちはあの頃とは違う。

恋に、
友情に、
どうすればいいのかわからなくて苦しんでいたあの頃とは。

ずっと成長した。

ずっとずっと成長した。

海斗の腰に回す手の力をそっと強めた。