笹原先生が居たことを知った私は慌てて小走りでスコアブックをつける咲絢さんのもとへ駆けた。



どれだけ重い水筒達でも笹原先生の怒鳴り声さえあれば軽く感じる。



「終わりました!」



「お疲れ様。今からドリブル練習だからコーンを出してくれる?」



「はい!」



返事をして部室へと走って行った。



「えーと、コーン。うわっ、これ割れてんじゃん。買い直しとかないと」



ブツブツと小さく呟きながらコーンを手に取った。