どうしても葉月が欲しかった。

たとえ偽りの愛だとしても。



葉月の中で海斗より大きな存在になりたかった。

たとえ、強引だとしても。



それなのに、葉月は。

蝶のように俺の腕をすり抜けていく。

俺が求めていたその笑顔は手に入れられない。