痛みに顔をしかめたその時、体をそばの壁に押し付けられた。



「んっ!」



そして、強引にその唇を私の唇に押し当てられる。



「やめてっ!!」



何とか、その体をボンっと突き飛ばす。



その衝動で、雄也はよろけて地面に座り込む。



そして、苦しそうな顔で髪をかきむしり、私の目線から離れるように目線を落とす。



震える手で唇に指を当てる。



初めてのキスだった。



ファーストキスは好きな人となんて。



乙女チックな私じゃないけど、どこかで願っていたんだ。